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COLOR’S~殺したのは私~

第52章 琥珀VS一茶(KOHAKU SIDE)⑨

「琥珀さんの言った通りだよ。この時間に
なると隣の部屋で始まっちゃってさ。明日は
大事な模試なのに」
「私の言った通り?何が?」

全く意味が通じない。

碧海……いったい何を企んでいるの?

「彼氏の浮気だよ。認めたくないのは
分かるけど琥珀さんが俺に言ったんだよ」

一茶が……浮気……

「だって一茶は今……仕事中……」

しかし一茶の車は駐車場に停まっていた。

「論より証拠。僕の部屋に来てみて」

一茶が浪人生を挟んだ隣の部屋で浮気でもしているというのか。

浪人生を追い抜き浪人生の部屋の前に立つと、やれやれといった具合に浪人生が部屋のドアを開け、私は勝手に部屋の奥へ入り、私たちの部屋とは反対側の壁に耳を擦り付けた。

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