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Everyday Love

第24章 Freak Out【白黄】





-あまりにも信じ難い光景だった。

デカベースを歩いていると床に血がかよっていないのかと思うほど青白い手が見えた。
何か事件か、と慌ててその場に向かうといつも一緒に戦っている仲間が。
数人の男に囲まれ黄色のトレードマークの制服は脱がされ、規則的に体を揺さぶられ口の中には男性器を突っ込まれ顔中に汚らしい液体がかけられていた。
男達は一般職員だった。
ふつふつと怒りが湧いてくる。
テツが少し物音を立てた。しかし、気付かない。

ということは何度もこんな許し難い行為を-

テツは意を決してその場へを足を進めた。逆上されてもこのぐらいなら素手で相手できる。

「おい…」

自分でも驚くほど低い、怒りが込められた声だった。

「やべぇ!」
「逃げるぞ!」
「急げ!」

男達は弾かれたように逃げていった。
証拠はばっちり左手にあるブレスロットルに収めた。これを上に提出すれば彼らが逮捕されるのも時間の問題だろう。何せここは地球署、いわゆる警察署なのだから。

「ジャスミンさん!」

ポケットからハンカチを出し、汚れた顔を優しく拭く。
ジャスミンは人形のように動かない。当たり前だろう。こんなむごいことをされて。
ゆっくりと服を着せる。最後にグローブをはめ、やっといつもの姿になったが表情は強ばっている。

「いつから?」

短く簡潔に、しかし有無を言わさぬテツの口調にジャスミンは閉ざされていた口を開いた。




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