幸せの欠片 *超* 番外編
第4章 奇妙な同居生活
「ねぇ、今日のあれ、誰?」
家に戻り、着替えてる最中にかずが後ろから呟いた
「…あれって?」
ネクタイを外しつつ “かずは着替えないから楽だよなぁ“ なんて思いながら適当に返す
「…相葉さんにやたらべたべた触ってた奴」
その口調から、かずがふてくされてる気配が見なくても伝わってきた
あれ?
なんだろ
シャツを脱ぎながら振り返れば、そこには
まさに不機嫌な顔をしたかずがジト目を俺に向けている
「…かず?」
「……俺は、触れないのに」
何か様子のおかしなかずに近付く
「どっちかが無理しなきゃ、触れないのに
…あいつは普通に、相葉さんにべたべた触っててムカつく」
これってもしかして
もしかしなくても、焼きもち?
かずって、こんなに可愛い顔もするんだと思ったら
分かっていても自然に手が伸びていた
「だから……」
“触れないんだって“
そう言うかずに、いつもの揶揄う様子は見えない
むしろ酷く寂しそうだ
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