
more & more
第2章 ぽかぽか
A「えー?にのちゃんなんも部活入らないのに寮生なの?おうち遠いの?」
N「いや、家は都内だから通えなくはないんだけど・・・」
出会ってまだ数分の彼らに連れられ、
やってきたのは寮の食堂。
春休みってのもあって、人はまばらだ。
A「そうなんだー?てか部活なんかはいればいいじゃーん?一緒にバスケ部とかどう?」
相葉くんは、お昼ご飯のカレーを頬張りながら
器用にしゃべるしゃべる・・・
N「いや、うちのバスケ部って強豪校で有名じゃん
・・・もしや相葉くん、スポーツ推薦?」
M「そりゃな!こいつの頭のレベルじゃこの学校入れないって!頭よさそうに見えないだろ?」
A「おいっ!そういう潤だってスポーツ推薦のくせに!」
松本くんと相葉くんは同じバスケの推薦入学組。
違うチームだったけど、
東京都の選抜なんかにも選ばれてて
前々から仲はよかったらしい。
こんだけイケメンでスポーツもできるって
モテる要素しかないな。
そんなことより・・・
N「その"にのちゃん"てなに?」
A「え?和ちゃんの方がよかった?」
N「そこじゃねーよ!」
M「なりちゃん?」
N「ぶん殴るぞ」
A「ま!可愛い顔してなんてこと!」
M「そうよそうよ!」
口許に手をあて、きゃあきゃあと盛り上がるふたり
何をいっても無駄なようだ。
N「・・・・・」
とはいっても、
やっぱり寮に入ったのは正解だったかも。
初日からこんな風に話せる人たちに
出会えてよかった。
友達つくるとか余裕なんじゃん、俺(ドヤ)
A「ねぇ!にのちゃんさ、K中だったなら、大野くん知ってる?」
N「おおの・・・・?いや、わかんない・・・」
A「そっかぁ・・・まぁ、K中も生徒数多いしね!
推薦入試の時に仲良くなったんだよね~!
スポーツじゃないけど特待生みたいだよ~?」
おおの・・・特待生・・・?
N「・・・大野さとし?」
A「そうそう!なんだ知ってんじゃん!」
M「あれ?大野さとしってさ・・・?」
有名人じゃね?って松本くんが
スマホで調べ出した。
