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第2章 ぽかぽか
N「ふぅ~ちょっと休憩・・・」
最後の段ボールを運びいれ、
ぐっと伸びをした。
荷物自体は多くないものの、
4階まで階段で運ぶのはさすがに疲れた。
N「同室の人、まだ来てないみたいだ」
この寮は基本ふたり部屋で、
部屋のドアを開けると
左右の壁に、背中合わせに
勉強机が設置してある。
ベッドはその上。ロフトベッドだ。
お風呂と食堂は1階で、
1年生の部屋は4階。
学年があがるにつれ、階が下がっていく。
ちなみに女子寮は建物自体が別。
校舎を挟んで反対側にある。
お互いに異性の出入りは禁制だそうだ(くそっ)
(荷物広げるの、ちょっと待とうかな、、、)
同じつくりとはいえ
日当たりとか気にするかもしれないし
どっちがいいか選びたいかもしれないし。
どんな人かな。急にどきどきしてきた。
俺が無駄に緊張していると
コンコンコンとノックがなり、
返事するまもなくガチャンとドアが開かれた。
? 「お、相部屋の人?早いね。」
突然空いたドアにももちろん驚いたけど
入ってきたその人を見て固まってしまった。
(イケメン・・・!)
ウェーブがかった黒髪。
スラッと細身で高伸長。
多分俺より10センチは高い。
顔全体の彫りは深くくっきりとした二重に
目力の強い目、凛々しい眉毛。
?「・・・おい?」
フリーズ状態の俺を不思議そうに
みつめるイケメン君。
N「あ、初めまして・・・二宮和也です。よろしく・・。」
M「こちらこそ。俺、松本潤。よろしく~」
松本くんは持っていたボストンバッグを
右側の机にドンっとのせ、
空いた手で握手を求めてきた。
(あ、そっち使うのね・・・)
どうでもいいことを考えつつ、
恐る恐る手をさしだすと、
松本くんはその手を握ったあと、
まじまじと眺め始めた。
N「な、なに?」
M「あ、いや、手ぇちっこいなーと思って」
N「むぅ・・・悪かったな。どうせ背も手もちっこいよ。」
会って早々気にしていることを・・・
