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A「だーかーらー！
翔ちゃん土日は誰といたの！」



S「なに？土日は家族といたけど。」




ちょっと早いけど

誕生日のお祝いをしてくれるっていうから

この土日は実家に帰ってたんだ。嘘じゃない。




A「…っ！じゃあ、ど、土曜日！家に帰る前に
竹下通りで誰かと会ってなかった？！ 」




S「土曜日？何時頃？」



先程までお怒りモード全開だった雅紀は

淀みなく返答する俺を見て

次第にあれ？って不思議そうな表情をし始めた。



A「…1時すぎ？くらい？」




土曜の昼過ぎ…竹下通り…？




S「あぁ、妹と買い物してたよ？」





A「うぇ？！ い、妹！？
翔ちゃん妹もいたの？！」




S「え。うん。中学生の妹がいる。 」





A「うーわ、まじか…
でも、良かった〜、のか？うー…？」




驚いたり安堵したり考え込んだり。

コロコロと表情を変える雅紀。忙しいやっちゃ。





S「てゆうかなに？俺が妹といるの見て
浮気してると思ったわけ？笑」





A「…〜ごめん翔ちゃんっ！
ていうか見たのは
俺じゃないんだけどさ…」





S「？ 」





A「その、俺とにのちゃんが
買い物に夢中になってる間に
潤とはぐれちゃって…ごにょごにょ」




S「・・・なに？
俺と妹のいるとこ目撃したのは潤ってこと？」





A「……はい。今日になって元気ないなぁと
思って聞いてみたらそんなことがあって
お祝いする気になれなくてみたいなこと言ってまして…
いや、買い物行った日もそういや
上の空だったなぁとか思ってはいたんですけど…」








バツが悪いのか急に敬語になった雅紀は

ゴニョゴニョと語尾を濁す。





そっか。今日顔をあわさないのも

メールが来ないのも

尽く避けられてるってわけね。





A「ごめんね、翔ちゃん。
潤の言うこと鵜呑みにして、誤解したまま
ひどいこと言っちゃった。」




S「いや、いいよ。
っていうか俺って信用されてねーのな(笑)」



雅紀はまぁいいとして、…潤にとはなあ。






潤には普段から言葉にして伝えるようにしてた。

例え目の前に絶世の美女が現れても、

俺の気持ちが他に向くようなこと、

あるわけないのに。