好きって言わない!
第16章 まーくんと彼女と俺。
S「暗いな。」
誰もいなくなった会議室。
S「お前ずっと上の空なんだもん、やりずらいったらないよ。」
資料を雑にカバンに詰め込みながら翔が呆れた顔で俺を見る。
いつもテキパキしている翔だが、今日は一段と張り切っていた気がする。
委員会が予定より30分以上早く終わったんだもんな。
そんなハキハキした翔の隣でぼけーっとした俺がいれば、そりゃ鬱陶しかっただろう。
S「中間テストが終わったら、すぐに学祭の準備が始まるんだぞ。
雅紀のクラスとペアのチームにするんだろ?
もっと気合い入れて会議に参加しろよ。」
N「・・・うん。」
S「暗いな!!」
だって、今頃きっとまーくんは彼女とラブラブ下校デートだぞ。
ご機嫌でいられる訳がない。
N「先帰って良いよ。」
とっくに帰り支度を終えてる翔は、俺を待ってくれてるんだろう。
なんだかんだ優しい奴だからな・・・
屋上での話の事も気にしてくれてるに違いない。
S「今から一緒に松本からかいに行くか?」
そういや松本ん家行くんだっけ。
もしかして、その為に早く会議終わらせたのか??
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