幸せの欠片
第17章 傍にいて
「あ…っ」
耳の後ろを唇が這う
相葉さんに触れられるまで知らなかった、そこに伝わる快感がたまらない
耳朶を甘く噛んで、息を吹き掛ける
直接響く吐息に思わず息を飲んだ
既に何も纏っていない素肌を、忙しなく相葉さんの指が撫でる
親指が胸の先に触れた瞬間、びくりと背中が粟立った
まだ柔らかいそこを、親指でくるくると回されて
何とも言えない感覚が俺を襲う
だけどそれは変なんじゃなくて
“快感“ なんだと教えてくれたのも相葉さんだ
弄られればそこは赤くなり固くなる
そうなれば相葉さんの指をより敏感に感じとるそれは、恥ずかしいけれど愛されてる証だと思えば幸せに思えた
「気持ちいい…?」
「じんじん、する…っ」
上がっていく息を縫って答えれば、相葉さんの指が激しさを増した
親指と人差し指で摘まみ、押し潰すようにこねられる
「は…っ、ん…!」
痛みにも似た感覚が快感に変わる時、知らず自分の声も高くなるらしい
だって
いつもそのタイミングで、胸を愛撫するのが指から唇に変わるから
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