5色の星☆アソート
第55章 夢落ち5 日曜日夜 大野教授
不用意に近づいてはいけない
必ず手に入れられるように、
周りを囲い込んで、
退路を断ってから手を伸ばすんだ
焦るな、と自分に言い聞かせながら
1ヶ月もの時間をかけて
寛容で頼れる大人になった俺を見せて来た
その一方で、
教授という肩書を持つようになったって
中身は変わっちゃいないんだよ、
学生時代に親しく交流していた 昔のままの俺なんだ、と
院内で会うことがあれば
仕事には慣れたか、と 微笑みかけ
今度食事でも、と声をかけながら
焦って誘う様な事はせずに
その存在だけは植えつけて来たつもりだ
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