笑い、滴り、装い、眠る。
第16章 a little guy
翔side
俺にとっては狙ってやった、って意識は全くなくて、
大野くん、何で赤くなってるんだろう?って首を傾げながら部屋に戻る途中であっ!!って気づくんだけど、
潤「櫻井、って、ホント天然な時があるよな?」
って言葉を思い出して、俺まで赤くなってしまう。
そう言えばスベスベして、キレイな手だったな?って、思い出していたところを大野くんに見られてた。
「あっ…いや…その……」
ちょっと固まってる大野くんを見て、回想してた俺に引いてんだな、と、思うとやっちまったな?と頭を抱えた。
無言でクッキーを摘まみ、時おりストローでジュースを啜る音に気まずさが漂う。
が、その気まずさを解消するチャンスは予想外に早く訪れた。
「これ、うまっ…」
智「ホント?」
「うん、ほんとほんと!!」
智「これ、二宮くんにもらったの。」
口に入れていた二個目を噴きそうになった。
智「あ、二宮くんじゃなくて、二宮くんのお母さんが作ったんだって?」
そう言えば聞いたことあるな?
二宮くんちの両親、料理人だったとか?
智「僕、教えてもらおうかな?クッキーの作り方。」
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