笑い、滴り、装い、眠る。
第7章 雨の日は家にいて
翔「それ……俺のセリフだから。」
「え……?」
翔「改めて俺から言わせて?」
抱きしめられて、耳元で囁かれる低い声と、
吐く息の熱さにぞくぞくする。
翔「俺、貴方が欲しい。」
「翔くん…。」
ついこの間までは、君のことを思うだけでドキドキしていたのに、
なのに今、その君に欲しい、と言われて僕は、
「来て……」
もう、どうしていいか分からないぐらいに、幸せだった。
翔「大野さ…」
熱っぽく見つめるドングリ眼にキスをする。
「智、って呼んでよ?」
翔「智…」
「あっ………」
狭いソファーから落ちないように、慎重に僕の腰を抱え直した翔くんは、
僕の入り口に自身の屹立を押し当ててきた。
翔「後悔…しない?」
翔くんを見つめたまま首を振る。
「翔くんは?」
翔「後悔なんて…気持ち伝えないままでいるより全然マシ。」
「僕も……ぁ…っ」
狭い肉壁を押し分けながら入ってくる感触に、全身が強ばる。
翔「ごめん、我慢して?」
「ん……」
囁きながら、力強い腕が僕を抱き寄せる。
すると、痛みがウソみたいになくなって、
繋がっている場所だけじゃなくて、
身体中、温かいもので満たされていった。
作品トップ
目次
作者トップ
レビューを見る
ファンになる
本棚へ入れる
拍手する
友達に教える