
ねぇもう嫌・・・
第21章 検査④
コンコン
『おはよう。起きてる?』
扉を叩く音がして、扉の開閉音が聞こえると、慌てて窓側に寝返りを打った。
『…挨拶くらいしない?』
コツコツという足音と共に声が段々大きくなる。
「っ…」
昨日のこと、まだ覚えてる…。
あの後病室に戻って一人でシたことも…。
勝手に鼓動が高鳴って、
また苦しくなる…っ
『最初に、胸の音聞かして。』
柊先生に体を起こされて、布団が一気に剥ぎ取られた。
「っ…」
慌てて布団の端っこを掴むも
『少しだけだから』
と言われて布団が全部足元にくるめられてしまった。
昨日と変わらない柊先生…
ううん、昨日のこと、覚えてて、
それでいてコレなら、
柊先生は、とても、恐ろしい人だ…っ
