
今日も明日も 2nd season
第46章 見えない鎖 part ⅩⅤ
寝室に連れて行ったかずくんを、優しくベッドに降ろした
「やぁ、まーく…」
たったそれだけでも “離さないで“ と言わんばかりに縋りつくかずくんの瞳からは涙が溢れ
口からは熱い吐息がひっきりなしに紡がれている
…確か、かずくんはお兄さんと暮らしてる間、売春のような事をさせられていた
ほぼ毎日に近い頻度で、下衆な大人に慰み者にさせられていた彼だ
多分、…あまり考えたくはないけれど
かずくんは純粋なまま、いやらしい事を覚えさせられてる可能性もある
ふいに触れられる事に恐怖は覚えていても、身体がそれを求めてしまっている今は
…どんな反応をみせるんだろうか
触れたい
触れたらいけない
心の中が葛藤を繰り返す
だけど
今のかずくんを、このままには出来ない
「…熱い…っ、まーくん、あつ…」
吐息と一緒に漏れる甘い声が耳を襲う
はっきり言って、これを我慢しろと言う方がキツイ
だけど
今、かずくんが求めてるのは俺だからじゃない
