
今日も明日も 2nd season
第37章 甘える方法
少し身体の向きを変えて、隣のにのに対峙する姿勢を取った
大して力の入ってないにのは、俺の動きに自然に付いてきて、…今は俺の胸の中
ただ、シャツを握った手はそのままだから、シャツだけ引っ張られて少し窮屈。ってか、苦しい
「にの、どうするの?」
仕方なくボタンを外して、苦しさを紛らわした
少しはだけた場所に、にのの髪が当たるのがこそばゆい
いや、それよりも
自分のボタンを外してしまった事で、何だか雰囲気が一気に妖しくなってしまった
まあ、その原因は俺だけど
俺なんだけど!
本当に病院行くなら、早いとこ支度しなきゃいけないし
行かないにしても、まだ昼間だ
ここで盛ると後々が面倒臭い(にのの機嫌含め)
「…行かない」
「いいの?」
まあ、それが妥当だと思うけど
何度も言うけどそれって…
「うん。目薬あるし。疲れ目だしね」
はい?
やっぱり分かってる?
「時々あるんだよ、これ」
クスクス笑っているにのに、さっきまでの儚い表情は消えていた
