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今日も明日も 2nd season

第36章 H B M *黄×緑×ちょっとだけ黄*






「もう…やっぱりお前を信じた俺がバカだった…」

グスグスと布団に突っ伏した雅紀が、恨めしそうに俺を見つめる


「プレゼントしたじゃん、俺を」

「…そっちの意味じゃない」

「喜んでたくせに」

「………」

だから、口で敵う訳ないだろって





「ちょっと出かけるから、寝てていいよ」

「腰が痛くて動けねーよ…」

…だろうね
俺も、いつもより頑張ってあげたもん


「…どこ、行くの?」

文句言いながらも、寂しそうな声を出すとか

「昨日言ったじゃん、…ケーキ取ってくる」


「嘘じゃなかったんだ…」

びっくりした顔で呟くから

「まだそう言う事言う?」

ちょっとムッとして、睨んだら


「…嬉しい」

なんて、いきなり笑って見せるから


思わず照れてしまったじゃないか!


「行ってくるから!」

クスクス笑う雅紀を背中に感じながら、逃げるように部屋を出た





だけどまあ
今日は特別な日


ケーキと、もうひとつの本当のプレゼントを取って戻ったら

ちゃんとお祝いしてあげる





…そしたら雅紀、また

泣いちゃうかな?



End

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