
今日も明日も 2nd season
第36章 H B M *黄×緑×ちょっとだけ黄*
「うわっ」
いきなり鳴り出した、着信音に思わずビクッとした
電話の相手はまさかのにの
珍しい、…珍しすぎる
メールだって滅多に返さないにのが、返信じゃなくて電話?
…嵐が来るんじゃなかろうか
それか季節柄、大雪? 猛吹雪?
なんて事をつい考えてしまいつつも、気を取り直してスワイプさせて
「にの?」
“どうしたの?“
と、聞こうとした矢先
「ばーか!」
…いきなり文句とか、あり得なくない?
「は?俺、何かした?」
「メール!」
「え?」
「一言だけとか、雅紀のくせに生意気」
…お前はジャイアンか
なんだよ “雅紀のくせに“ って
「だって昼飯にするとこ…」
「俺だってそうだもん」
えーと…
「にの?」
「何だよ」
「…まさか、それ言う為だけの電話?」
「悪いか。…文字打つの、面倒なんだよ」
せめて声が聞きたかった、とか言ってくれても良くない?
…って、言う訳ないか。にのに限って
「すいません」
とりあえず謝って置くに越した事はない
反論した処で返り討ちに合うのは目に見えている
