
今日も明日も 2nd season
第27章 赤色クレヨン *赤×紫*
最近また5人での仕事が増えてきて、一緒にいる機会が多くなった
皆がいる時は大丈夫なんだけど、楽屋に二人だけになったり、撮影が二人のみ、なんてシチュエーションになると
途端に存在を意識してしまうようになってしまった
「…翔くん、大丈夫?」
ふいに、隣に立っていた潤が俺の顔を覗き込んだ
「え、うわっ!」
いきなりの潤のどアップに、思わず後ろに仰け反る
ゴンッと大きな音がして、後頭部に痛みが走った
「…ってぇ」
「…何だよ、何でそんなに驚くわけ?」
あからさまな俺の避け方に気付いたのか、潤の口調が少し険しい
「お、お前がいきなり目の前に来るから…」
「…さっきから話し掛けてたけど?」
「え?」
ヤバい、全然聞こえてなかった
ってか完全にに自分の世界に入ってた
潤は俺にシカトされてると思ったのか、顔が益々険しさを増してきている
「すまん…考え事して」
「違うし」
被せるように言うなよ…
