
今日も明日も 2nd season
第26章 青色クレヨン *青×黄*
ずんずんと引っ張られる俺は、何度も転びそうになってしまっている
「ちょっと…っ何すんの!」
引き留めようと思っても、最近鍛え上げてる大野さんの力には到底敵わなくて
転ばないように縺れる足を何とか修正させながら
腕を掴まれたまま、付いていく事しか出来なかった
大野さんが、普段誰も使わない非常階段へ続く扉を開ける
そして引っ張られるままに最上階まで連れて行かれた
昇りきった階段で、ようやく手を離して貰えた俺は
崩れるようにその場に座り込んだ
…疲れてしまって、動きたくない
ぜぇぜぇする息を整える事すら億劫だった
「な…にやって、んのよ…」
いきなりこんなとこに連れて来られた意味が分からない
隣に同じようにしゃがんでいる、だけど大して息を乱していない大野さんを睨み付けた
「我慢、出来ない」
「は…?」
「ごめん、にの」
何が、と言う前に
俺は踊り場の上に、大野さんに依って組み敷かれていた
「ちょっ…!」
「諦めろ」
ニヤリと笑った大野さんは、ペロリと自分の唇を舐めた
