テキストサイズ

今日も明日も 2nd season

第17章 君が笑うなら


*******

智より先に
と、言うか眠れないままの俺は
アラームを鳴らす前に布団から抜け出した


濃い目のコーヒーを入れて、今になって眠くなってきた頭を無理矢理に叩き起こす


さすがに終盤に入ってのこれは堪えるけれど

思いがけない智の可愛い行動は、多少なりとも俺の活力源になったのは確実で


何だかんだ言っても、智さえいればどうとでもなると思える俺は

ある意味とても幸せなのかもしれない




「おはよー…」

ぽてぽてと、気怠そうに寝室から智が出てきた

ゴシゴシと目を擦る姿は思い切り眠そうで
だけどそれがまた可愛く見えて思わず頬が弛む


「…翔ちゃん、もしかして寝てない?」

俺の目の前に来た智が、いきなりグイッと両手で顔を挟んだ

「いて、痛いって」

半分寝ぼけてる智に力加減なんて言葉はない


「目、真っ赤だぞ」
そう言って顔を覗き込む智は、またも心配そうな表情をしてる


「寝なかったのかよ」

責めるように言うけどさ、君のせいなんだけど

…とは言わない


ストーリーメニュー

TOPTOPへ