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Best name ~ ひまわりとの約束 ~

第17章 大切な弟・・・可愛い妹



『ぇと…あと

アイル…集中治療室にいるって

ほんとに…大丈夫…なんですよね?』





言葉を選びながらも

不安で不安で仕方ないと言っている

その瞳は、今にも泣き出しそうで





『搬送された時点から…今に至って

意識が確認出来ていませんので

念には念を、と言いましょうか

意識さえ戻れば一般病棟に入れますよ』





『・・・そっか・・・良かった』




『はぁ~…寿命が縮んだぞぉ、おい』





『・・・ほんとアイルのバカ

・・・っ…っく・・・

知らないおじーさんなんか

ほっとけば良かったじゃんか・・・

っく・・・ひっく・・・バカ…

ほんとバカだよ…あの子』




泣きたいのを堪えて

一生懸命に言葉を選びながらも、ついに

誰もが心で当たり前に思うであろうその本音を

堪えきれない涙と共にこぼすマナサン




『マナミ・・・よしなさい

~…バカかもしれないけどなァ…なんだ

アイルらしいじゃねぇか・・・』




『・・・グスッ…目が…覚めたら

思い切り説教してやるんだから…っ…

それで…元気になったら

思い切り・・・褒めてあげるんだからっ…』




『うん・・・うん・・・』




彼女の巻き込まれた事故を

理不尽に思いながらも

弟を含め、彼女の家族はみんな

その、普通出来るようで中々出来ない

彼女のとったであろう行動を

彼女のその人柄に納得するような

そんな表情をしていた

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