テキストサイズ

Best name ~ ひまわりとの約束 ~

第8章 大丈夫だよ・・・。

そう、一言だけ言って…

カンナが落ち着くのを待って

オレは病室を後にした。










∥『オレが・・・治してやる』∥





えらく・・・無責任な事を

よくも、ここまで

無責任な事を言ったものだ・・・




そんな罪悪感に包まれながらも

オレは…なんとも言えない

メラメラした思いに

少し手が汗ばんでいた



どんなに前向きでも

一度たりとも

弱音を吐かなくても



突然、襲いかかった病に

怯えるカンナ・・・




そんなカンナを抱きしめて

ただ、気休めみたいな事を

言いたかっただけだろうか・・・




そう思われても無理はない





べつに・・・ウソじゃない。





けど・・・


本気で・・・どこまで言った?




正直、自分でもわからない





本音を言えば




オレが・・・そんな事、言わなくても



オレが、そんな事しなくたって




カンナは、きっと治ってくれる



きっと・・・治ってしまう





心の中では、きっと




そう思ってたし



信じてた

ストーリーメニュー

TOPTOPへ