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Best name ~ ひまわりとの約束 ~

第4章 素直な心

『あの・・・なんですか、お話って・・・』




この間の2年の男子生徒に連れられて
校舎の裏にいたカンナが
コンクリートの壁に背中をつけるように
前方を塞がれていた





「べつに?ちゃんと謝れって言ってんの」

「女の子は甘く見てもらえると思ってた?」






『わ…私・・・先輩達に

謝らなければならないことなんか

していません』





「ぷ・・・デタ~~♪
ホント空気読めないのなキミ?」


「先輩に生意気言ったら
さっさと謝りゃいーのにさ?
常識だろ?常識~~」





『謝るのは…むしろ先輩達です!

後輩を恐喝しようとして

反省もせずに…こんな・・・

悪いのは先輩たちです!!』






「女の子らしく?
泣いてメソメソして謝れば
許してあげようと思ったのになぁ?」



「真面目チャンのカタブツかよ?
イタイねキミさ・・・可愛くねぇ~な」





『私は…お二人に

謝らなければならないことは

していません・・・』






少し震えながら
カンナはキッパリとそう言った





『悪いのは先輩たちです』



「・・・」

「・・・」





『失礼します・・・』



カンナは二人組の間を
抜けようとした









グイ・・・・っ





『・・・っ?!』





ドンっ…






「おい・・・待てよ

まだ話は終わってねぇぞ?」






『っ・・・』




男子生徒がカンナの腕を捻りあげて
壁に叩きつけるように連れ戻した






「優等生ぶって…生意気言いやがって

女なら誰でも多目にみてくれると

思ってんのか?おい?」





『~~~~っ…』






「フン・・・ちょっと付き合えよ?」





『?!・・・っやめて下さい・・・っ』

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