
原稿用紙でラブレター
第3章 消費期限は本日中
目の前で恥じらいつつ俺を見上げるその瞳が愛おしくてしょうがない。
何度も可愛い唇にキスを落とすと、迎えるように唇を寄せてくるから。
さっきはにのちゃんからされたけど、今度は俺から唇の隙間を割り入った。
ちゅっという可愛らしい音から、次第にくちゅくちゅと互いの唾液が絡まった水音が響きだして。
「っ、はぁっ…」
「んっ…はぁっ、」
抱き込んだ頭を撫でながら、角度を変えて重ねる唇の間から漏れるのは互いの熱い吐息。
耳にも届く少し高めの息継ぎが、敏感になっているあらゆる感覚を刺激する。
もっとその声を聞きたくて唇を離すと、首筋にそれを移動させた。
「ぁっ…」
小さく漏れた声に体の熱が一気に上がる。
パーカーの襟から覗く白い首筋に吸い付くように唇を落として。
「ぁっ…やっ、」
キスの合間につつっと舌で撫でれば、首を捻って僅かに抵抗した。
弱々しく押し返してくる右手を取って顔横に縫い付ける。
一瞬見えた揺れて潤んだ瞳に誘われるように、また首筋に顔を埋めた。
「やっ…んっ、あいばく…」
「はぁっ…にのちゃんっ…」
耳たぶや首筋に唇を寄せる度に上がる可愛らしい声にすっかり夢中になって。
少し体を離し上体を起こすと、息を上げて蕩けた顔がそこにあった。
そんなにのちゃんを見下ろしながらパーカーの裾に手を滑り込ませる。
「っ、待っ…て、」
ぴくんと体を揺らし、両手で裾を下に引っ張られ。
「はず…かし…」
か細い声で言いながら頬を上気させて目を伏せる。
そんなにのちゃんの仕草にドクンと熱が駆け巡った。
「恥ずかしいの…?でも…見たいよ。
見せて?にのちゃん…」
言いながらそっと両手に手を添えれば、唇をきゅっと噛み締めたまま握っていた裾を離して。
それを合図にゆっくりと裾を捲ると、視界に映った光景に息を呑んだ。
真っ白で見るからにきめ細かな素肌。
中性的なそれは男のものとは思えないほど綺麗で。
観覧車の中では夢中になっててあんまり覚えてなかったけど。
その滑らかさは、触らずとも想像がつく程だった。
