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君のKISSに夢☆CHU

第12章 俺様系の兄


ピリピリッ…。


私の体にまた甘い痺れが走る。

触れただけの唇を離すと、私の唇をペロッと輝愛が舐めた。

「欲しいなら欲しいと言えよ。俺はそんな可愛い女の方が好きだ。」

「別に…好きになってもらおうなんて思ってないから。」

「そうか、じゃあ聞き流してくれ。」

そう言うと何事もなかったように、キッチンへと入っていった。


輝愛にとってKISSは、挨拶みたいなもんなんだね。

でも、私も恋人じゃない人とKISSしてきた。

だから、綺麗事なんて言えないんだけど、何でこんなに辛いの?

自分でもよくわからない心の痛み。

これは、何なんだろう…?

それでもやっぱり、輝愛のKISSが欲しい。

そこに愛がないとわかっていても…。


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