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この高校に来てるのは知ってたけど、クラスまでは知らなかった。

香澄は姉ヶ崎さんをチラッと見た後、また僕を見上げて一言聞いた。

「彼女？」

「違う」

「そうなの？」

意外そうに眉を上げて言うと、唇を半月状に引き上げて

「世話好きもいい加減やめたら？」

その言葉に、心臓をえぐられた気がした。

「あ、ごめん。ありがとう」

姉ヶ崎さんが手を払うようにして、慌てて僕から距離をとると、それをどう捉えたのか

「別にいいのに」

そう言って、またクスッと笑い

「ただ…忠告？」

その視線は僕じゃなくて、姉ヶ崎さんを向いていた。