
裏小屋
第2章 キャンプ前~キャンプ地まで
小休憩をとり、再び歩くと、今度は金網を突き破り、斜め横に伸びる木が行く手を遮る。
桝本と石柿は見覚えがあった。
「うわ、むっちゃ成長してるやん。ここ、前は通れてたよな」と桝本が言う。
石柿は「そやな」と言う。
この「そやな」は、4年前の記憶がよみがえっていない「そやな」である。
だが、やっと気が付いたのか、石柿は桝本に言った。
「まっすん、これ、まだこのままやったんやなぁ」
見たらわかる。
枝と下から伸びる別の木の間を抜けると、向こう側に着く。
ちなみに、この辺りの木が不思議に約八割方向こう側に向かって枝が伸びていた。
これが、後々、妙な悪さをするんだ。
木の先の方まで行くと、なんとか通れる場所があり、枝や葉っぱを掻き分けて道の向こう側に通ることができた。
そして、ようやくベースとなる場所に到着。
「ここにテント張ったらええんちゃうか?」と勝山。
石柿も「ここでいい」みたいに言っていたが、桝本が止める。
「ちょちょ……いや、ここはいかんじゃろ」
「なんで? 広いやん」と石柿が反論。
「いやいや、石柿よ。ここはあかんやろ。だって、石がゴロゴロしてんだぜ。痛いやん。それに、川の近くやから、もし雨が降って増水でもしたら、流されてしまう可能性あるやん」
桝本と石柿は見覚えがあった。
「うわ、むっちゃ成長してるやん。ここ、前は通れてたよな」と桝本が言う。
石柿は「そやな」と言う。
この「そやな」は、4年前の記憶がよみがえっていない「そやな」である。
だが、やっと気が付いたのか、石柿は桝本に言った。
「まっすん、これ、まだこのままやったんやなぁ」
見たらわかる。
枝と下から伸びる別の木の間を抜けると、向こう側に着く。
ちなみに、この辺りの木が不思議に約八割方向こう側に向かって枝が伸びていた。
これが、後々、妙な悪さをするんだ。
木の先の方まで行くと、なんとか通れる場所があり、枝や葉っぱを掻き分けて道の向こう側に通ることができた。
そして、ようやくベースとなる場所に到着。
「ここにテント張ったらええんちゃうか?」と勝山。
石柿も「ここでいい」みたいに言っていたが、桝本が止める。
「ちょちょ……いや、ここはいかんじゃろ」
「なんで? 広いやん」と石柿が反論。
「いやいや、石柿よ。ここはあかんやろ。だって、石がゴロゴロしてんだぜ。痛いやん。それに、川の近くやから、もし雨が降って増水でもしたら、流されてしまう可能性あるやん」
