
同窓会 SN
第63章 新年5 翔
どうせなら有名どころ、と明治神宮に初詣に行くことにしたが
車のカギに手を伸ばす俺の横で 和也が乗換を考え始めた
「代々木上原で乗り換えて千代田線で行くか それとも原宿から歩くか・・・」
「え?車じゃないの?」
「は?何言ってんだ、あそこなら電車で行った方が便利だろ、車で行ったら駐車場探してうろうろするに決まってんだから」
「でも、電車だとまた痴漢が出るんじゃないのか?」
「こんな昼間っからそんな混むかよ。過保護すぎるんだよ、お前」
・・・なんて言ってた和也だけど、こればかりは俺の読みが当たった。
3が日が過ぎたと言ってもさすがの明治神宮、
電車はかなり混み合って、俺は和也を庇うように空間をキープする。
和也をチラチラ見るヤローどもが みんな痴漢に見えるんだから
我ながら困ったもんだ。
