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かごのとり ~ 家出娘の家庭事情 ~

第22章 盗人の意見・・・

『私…約束したじゃない…っ
二度と会わないって

それを条件に、この話は
終わりにしてくれるって

カズキ言ったじゃない!!!』





どこか笑みさえ浮かべて余裕を見せる
カズキの態度にマリアは
恐れながらも食い下がった




『なのにどうしてこんなことしてるの?!

これじゃぁ…約束が違うじゃない…っ』






『約束…?』





『っ…!二度と会わないなら
それ以上は咎めないって…カズキは

だから…私たち
ちゃんと約束したじゃない…っ』






『フッ……〃私たち〃?…だと?』





『…っ、私も…あの人も…っ
カズキに約束した

なのに…どうして?!こんなもの
調べさせてるの!?

これ使って何するの?!
・・・何〃した〃のよっ…!!?』






マリアは興奮を抑えられず
カズキの腕につかみかかって
揺さぶった







『まりあ・・・』






『ねぇカズキっ…!!答えてよ!』








『・・・ふふ』






『~~!?何かしたの!?そうなのっ!?

ひどいよっ!!最低だよっ

嘘つきっ!!!卑怯者っ!!!』









『随分と必死だなぁ?ムキになって

こんなお前にはお目にかかった事がないぞ』






『・・・っ!?』









『それが・・・お前の本心だな、まりあ』







カズキがニヤリと笑い
しがみつくように腕を掴むマリアの手を
ほどいて捻りあげた









『約束…ってのは
誰の為の約束だ?…なぁ?まりあ』






『~~っ!っ、いっ…カズキっ』




〃まさか…試したの?

わざと、見えるように書類を置いて〃

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