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かごのとり ~ 家出娘の家庭事情 ~

第18章 捕らえられた・・・かごのとり

『よし・・・俺先に行くから
見てて…マネして?』



ブルっ・・・



っと震えて足がすくんだ





・・・のは

マリアだけじゃない






『まって・・・ゆぅちゃん

こんなのやっぱり』






『ふふっ……ビビりだなぁマリア♪

ほんの2、3歩…歩くのと
距離は同じだ

歩くのと一緒だぜ(笑)』







『・・・全然ちがうょ』







・・・まぁ、だよな(苦笑)








『ま、いーから

うし・・・いいか、マリア?』





俺はバルコニーに両手をかけて
ベランダから身を乗り出す








『まままっ……待ってっ!!』







『おいっ・・・!?』






マリアが俺の腰を掴んで
思い切り後ろに引き戻した







・・・チビるかと思ったぜ(苦笑)









『あっぶねぇーだろっ!?何すんだよ!』







ただでさえビビってんのによっ(汗)








『や・・・やっぱり・・・~』






マリアは部屋に戻って
なにやら工作?を始める









ビリビリ・・・っ







マリアがマットに敷かれたシーツを
食いちぎるようにして縦に
切り始めた






『・・・マリア?』





それって・・・







『ごめん・・・手伝って?』







『命綱?・・・(苦笑)』






『~~・・・』






細く切ったシーツを結び合わせて
更にはカーテンまで外そうとするマリア





オイオイ・・・


まさか、それ使って下まで降りる気か?


レスキュー隊員じゃあるまいし
俺そんな芸当できねぇぞ?!







『クス・・・それ全部合わせても

〃7階から1階〃までは…

届かねぇと思うけど?』







『・・・』








『命綱なら・・・こんくらいで十分』









『え?・・・』






俺は部屋の床に転げてた

マリアの足に巻き付いてたロープを拾って

マリアの腰の辺りにガッチリ
くくりつけた



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