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かごのとり ~ 家出娘の家庭事情 ~

第29章 果たされぬ・・・約束

「な・・・んですって…っ?!」





ダンナの稼ぎで
惜しみなく自己投資して

おそらくの実年齢よりは遥かに
若く見える

綺麗に…完璧に飾り
塗り固めた姿



そんな武装した姿が



本性を現した(?)俺を前に



壁にピキッとヒビが入るように
ベキッと崩れた




頭から湯気でも出てきそうに
紅潮してるカオ








『クス・・・恥かかせちゃいました?

スミマセンね・・・』










「~~っ…あんた・・・」










『貴重で自由な〃夢見る時間〃に

俺を相手に選んだのは

あんたの人選ミスだ・・・』








明らかに潰れかけてた先輩に

ガンガン酒を勧めて

まんまと潰したこのオンナ…







俺は振り切るように
住宅街に差し掛かる寸前

こんな俺にも、たまには運良く
通りかかったタクシーに

すかさず手を挙げて停めて
開いたドアを掴んで…さっさと







『さ…そういうワケだから

あんたの今日のシンデレラタイムは

これで終わりだ・・・』







「……」







『たまには夜遊び控えて・・・~!?ぅ…っ』






〃な・・・?〃








・・・チュっ








「…フン・・・いけないボウヤには

〃オシオキ〃よ・・・」






さぞプライドを傷つけられた
人妻が・・・イキナリ

キスしてきて
ドヤ顔してやがった




『・・・。~・・・チッ』



「フゥ・・・バイバイ」




イキナリ唇押し付けてきた

お盛んなメギツネ・・・失礼

人妻サンを…問答無用で

タクシーに押し込んで





『お願いします…』




バタン…っ




運転手にタクシー代渡して
さっさとドアを閉めた







・・・なんて日だ

マジで・・・

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