誰も見ないで
第4章 真実と真実
そして、楽しみなデートが明日に迫った金曜日に俺は正樹に呼び出された
朝待ち合わせして、学校に着いた頃
明日はお昼の11時に駅前
遅れないようにしなきゃ
服何着るかとか家帰ったら考えないと
浮かれてそんなことを考えてた俺に正樹が話しかけてきた
「ねぇ湊斗、ちょっといい?」
「?」
こっち、と言われて連れて行かれたのは、いつも教室に向かって上がる階段を屋上の手前まで登りきったところ
ここから屋上に出る扉は閉まってるから人は基本掃除の時間以外は全く来ない
そんなところに連れて行かれて話されたのは
「紺野君が一緒に居た人が誰だかわかったよ」
なんて話だった
「紺野君の幼馴染だって聞いたけど」
「でも名前とか、一応知っておきたいかなって」
確かに
何かあった時用に?
何かってなんだろ
「それでなんでこんなところに来たの?」
「もし本人に噂してるのを聞かれたら困るからに決まってるだろ」
……確かにヤンキー先輩は怖いかもしれない
もし喧嘩になったとして俺と正樹2人で立ち向かっても自慢じゃないけど勝ち目がない
「なるほど」
俺が納得すると正樹が話し始めた
作品トップ
目次
作者トップ
レビューを見る
ファンになる
本棚へ入れる
拍手する
友達に教える