無料で楽しめるちょっと大人のケータイ小説

俺たちが行ったアトラクションはオモチャの銃で次々出てくる的を打つシューティングゲームだったんだけど


「混んでるね」
「そうだね」


入り口には既に列が結構出来ていて、俺たちもそこに加わった


待ち時間30分って書いてあったっけ
周りの人たちの会話的には、開演してすぐだからこの時間だけど本当はもっと並ぶみたい

長いと思ってたけど、これでも短い方なのか


「今日は列短いみたいですね」


俺と同じように周りの会話を聞いたのか、瑞稀君がそう話しかけてくる


「みたいだね。俺結構並んでるなって思っちゃってた」
「僕も同じこと考えてた」


人気のテーマパークの筈なのに俺たちが来たことないせいで、こんなこともいちいち新鮮

お互いに目を合わせて笑う


でも並んでるってだけだと辛いけど
瑞稀君と一緒に、話しながら並んでるなら全然苦痛じゃない

とりあえず


「次どこ行くか考えておく？」


俺がまたマップを広げると、瑞稀君は嬉しそうに頷いて一緒に覗き込んだ


「最後はここでお土産買いたいね」


俺がお土産のお店が並ぶ区画を指差すと、瑞稀君が首を傾げた


「誰に買うの？」
「自分たちに！」