
誰も見ないで
第2章 嫉妬
何がなんだかわからないけど、紺野君がいいならいっか
「うん。じゃあ明日から、一緒に帰ろう」
俺がそう返事を返すと、紺野君もすぐに「はい」と返してくれたんだけど
「……」
すぐに真面目そうな顔になった
まだ何か気になることがあるのかな、と思っていると、紺野君が俺の方に顔を向ける
「あの、幼馴染の人との……スキンシップは……いつもあぁいう感じ、ですか……?」
すきんしっぷ……?
俺があまりに呆けた顔をしてるせいで、紺野君は続けてちゃんと説明してくれる
「その……頭を撫でたり、とか……」
頭?
あぁ、正樹が俺のこと構ってたのを見てたのかな
「普通、じゃないの……? 」
みんなこれぐらいするでしょ? と思いながら紺野君の髪に触れると、同じ男とは思えないぐらい柔らかい髪に心臓が跳ねた
あれ……?
なんで
小さな頭を俺の手で撫でると、紺野君の顔がみるみる真っ赤になっていく
「……ぁ、と……っ」
そ、そんな反応されると
どうしよ
俺の心臓が早いのもなんでか治らなくて、お互い無言のまま真っ赤になってしまう
紺野君に触れるのをやめて暫く無言でいると、お互いの顔の赤さが治った頃に紺野君がぽつりと言った
