誰も見ないで
第5章 好きになんて(サイドストーリー)
「原! お前ほんと災難だな。またあいつに嫌がらせされてんじゃん」
教師の出て行った方を睨みながらそう言ってくれる友達
「ほんと、困るよね」
「暴力とかなんかされたりしてるわけじゃないよな?」
「うん、大丈夫。ありがとう」
そんなことを話していたら担任が教室に帰ってきて、帰りのHRが始まった
HRの後、言われた通り数学のノートの回収をしたんだけど
「大丈夫? 気をつけてね」
「なんか変なことされたら言えよ」
俺のところにノートを持ってきてくれた人がみんなそう言ってくれて、なんだか安心した
相原大和の前だと保てなかったこのキャラがちゃんと戻ってきた感じ
気を取り直して頑張ろう、と思い直すことができた俺は大量のノートと共に数学準備室へと向かった
大抵の教師は職員室にいるんだけど、担任も持ってないあの教師は数学の教材が置いてあるところにいる
そこがあるのがこの前紺野君と話したところの近く
つまりは、基本あんまり人の通らないところ
こういう場所なのをいいことに暴力振るわれたりとかしないよね
「ノート持ってきました」
ノックをして声をかけると中から「入っていいぞ」と声がした
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