
二人で一人
第40章 心を開いた日
―蓮の回想 ―
『ゆうってさ
なんで一人なわけ?』
小学1年生だった俺は優にとんでもないコトを聞いた
「え…?」
優が悲しそうな顔をした
「えっとね……
あたし…パパとママにすてられちゃったの…………」
親がいない…?
俺といっしょだ……
『じゃぁ。
俺といっしょだな』
「れんといっしょ…?」
『そ。おれといっしょ!!』
「れんのパパとママは?」
優が俺に聞いた
『おれの…?
しんだ!!』
なにも わからなかったあの頃の俺はさらっと言った
「え…?」
『しんじゃったらしい。
もう二度とあえないって…』
「あたしは…
あえるけど…あえないよ…」
