
二人で一人
第15章 一人と墓参り
俺は近くの川原に優をおろした
『いいか、ゆう!よくきけ』
俺は優に自分の顔をちかずけた
「?」
『おれたちはずっといっしょだ!』
『絶対に離れたりしない!!!』
俺が急に叫びだしたから
優は口をポカーンと開けていた
俺は気にせず話つづけた
『ゆう!!おれたちはきょうから二人で一人だ!』
『どっちか一人がかけたらおわりなんだっっ!』
びしっと人差し指を優にむける
「……うんっ」
優がコクンッと頷く
「……ふぇーん」
泣き出してしまった
『だぁあ!なんでなくんだよー』
俺は慌てた
