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風俗課に配属されました

第76章 カノジョのふりを頼まれました①

「今夜、婚約者と会う。佐々木さんは
俺のカノジョのふりをして隣に居て
くれればいい」

音を立てない唇が触れるだけのキスが
全身に浴びせられて……

これほど心地いい愛撫だったら
毎日どころか毎時間
ずっとずっと永久に体感したいくらい。

「カノジョのふりだったら……私を……
『佐々木さん』と呼ぶのは……」
「そうだね……若菜。じゃ、俺は?」

長い前髪の隙間から覗かせた目が
優しく微笑んでいるように見えた。

「龍聖……さん?」
「そこは龍聖で。ね?若菜」

心までも鷲掴みされそうな勢い。

だって……胸キュンしちゃったし。

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