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風俗課に配属されました

第58章 五十嵐歩の恋愛事情⑥

『♪~』

「いいよ。俺はいいから出れば?」
「ぅん……」

亜衣は何故か躊躇いながら電話に出た。

「もしもし……こんばんは……はい……
ぁッ……今は職場の友人と食事を……」

亜衣は電話の相手と話をしながら
俺の様子を申し訳なさそうに窺う。

「では……帰ったら連絡します……はい……」

ぎこちない電話は直ぐに切られた。

「随分とよそよそしい電話だったな」

特に電話の相手を気にしたわけではないが。

「……婚約者なの。親同士が勝手に決めた。
時代錯誤だよね」

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