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風俗課に配属されました

第58章 五十嵐歩の恋愛事情⑥

「いや……そうじゃなくて……」

ここは普通に考えて若菜のところだろ。

だが……亜衣にしてみれば
親友であり恋敵である
千鶴の存在の方が気が気でならないのか。

「行っちゃやだよ……」

亜衣は俺の腰に両手を回すと
胸元に顔を擦り寄せる。

「歩くん……行っちゃやだ……」

千鶴じゃなくて若菜の元へ……と、否定しても
若菜への想いがバレてしまうだけ。

「どこにも行かないから」

亜衣を強く抱き寄せる。

若菜への想い……誰にも知られたくない。

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