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風俗課に配属されました

第56章 社員旅行④

「部屋に戻ります。瑞樹さんお大事に」
「若菜……本当にごめんな。連絡するから」

凛子さんが私を病室まで
送り届けると申し出てくれたが
丁重に断った。

瑞樹さんの病室を出る間際
ドアの隅に置かれた紙袋が目に付いた。

クマ模様のパジャマが見えた。

瑞樹さんのパジャマだったんだ。

だから何という話だけど
しっくりこない。

「瑞樹さん。好きな動物は?」
「犬よね?瑞樹は猫よりも犬派なのよ」

答えたのは瑞樹さんではなく凛子さん。

……クマじゃないんだ。

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