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風俗課に配属されました

第110章 椎名理佳の事情④

「お邪魔します」

斗真の家に入るのは初めて。

「泊まっていくだろ?」

それを当たり前のように聞かれ嬉しい。

夫婦という実感はまるで無く
付き合いを始めたばかりの
恋人同士のような感覚だった。

初々しいというか
くすぐったいというか。

「なんだ?緊張してんのか?」
「そッ……そんなこと……」

……大当たり。

この歳になるまで恥ずかしながら
同棲どころか
一人暮らしの男性の部屋に
泊まったこともなければ
入ったこともない。

智也は実家暮らしで
一度たりともお邪魔したことはなかった。

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