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風俗課に配属されました

第89章 原田康人の婚約事情④

萌子ちゃんは握った手を
中々離さずにいた。

「萌子ね……アイドルもAVも辞めて
実家に帰らなきゃいけなくなったの」
「どうしてまた……」

俺も萌子ちゃんに会うのは
今日で最後と決めていたが
それはそれで寂しい。

「親にバレちゃって……お仕事辞めたら
稼ぎも無くなるし東京に住めないもん」
「アイドルも続けちゃダメなの?」
「地下アイドルだけじゃ暮らして
いけないもん」

アイドルで食っていけるのなんて
ごく一部の人間だけなんだろうな。

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