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風俗課に配属されました

第84章 陣内亜衣の切ない事情⑥

自宅に帰ると母親と私で
急いで料理をこしらえた。

「お義母さん。とても美味しいです。
特にこの銀むつの煮付けなんて最高です」

康人さんが母親の手料理を
美味しそうに頬張る。

「良かったわ。康人さんのお口に
合ったようで」
「亜衣。母さんの味を忘れるんじゃないぞ。
亜衣?聞いてるのか?」
「ぁ……ぅん……ごめん……そうだね」

既成事実ばかりが脳裏を巡り
両親と康人さんの会話が
頭に入ってこない。

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