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風俗課に配属されました

第84章 陣内亜衣の切ない事情⑥

「何でもないって……だって歩くんは
若菜ちゃんのことが……」

好きって……

「あの行為は……傷の舐め合い……かな。
私は瑞樹さんのことで落ち込んでいて
五十嵐さんは……」

若菜ちゃんが私に
申し訳なさそうな視線を送る。

「……歩くんは?」
「……亜衣さんを忘れようとしていました。
きっと亜衣さんの結婚を邪魔したく
なかったんだと……思います」

……すれ違いもいいとこ。

あの日は……

歩くんに想いを打ち明けようと決意して
風俗課を訪れたというのに……

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