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オレは…自分の母親の言葉

その様子に焦りを通り越して

動揺し

そして…耳を疑った









『は・・・？』






『そういう話じゃないの・・・』







『母さん・・・』






『学歴云々なんかは、ともかく…

ご両親の事は…そういう事情があったのね』






仁王立ち…そう言った方が説明が早くつく

アイルを見下ろすように
突っ立ったまま、腕組みで首を傾げて

頭を抱えるか
考え事してるかのようなオレの母






『母さん・・・おい？』






『・・・』




『なぁ・・・なんなんだよ？みんな・・・』





言葉を探してるか何かわからない
そんな母親の様子

同じく黙ってる父親…
そして兄貴の様子に



オレの中で・・・何かがキレた












『ハ・・・、あ・・・そう・・・？』








『リョウキ・・・』









『ふぅん・・・、ははは

あぁ・・・そう・・・そういうコト？

へぇ・・・そうかよ・・・』






オレは…皮肉めいた失笑混じりに声をもらした









『リョウキ・・・ちょっと聞いてちょうだい』







『うるさいな・・・もう話なんかねぇよ』








『リョウキ・・・聞きなさい』





本気で聞きたくもなかった

母親の言葉・・・声も

家族の顔も…見たくない、そう思った





『所詮…〃体裁〃か？

世間体だの・・・それが大事ってこと？』






『リョウキ…あのね』






『アイル…いつまで…
んなとこに座ってんだ

立ちな・・・～ほら
とっとと帰るぞ』





半ば怒り混じりに
家族から視線を外して

座り込んでうつむいたままの
アイルの腕を引いて立たせる…