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Best name ~ 追憶 ~

第1章 私の記憶

『~ところでアイル
彼氏ができたってぇのは本当か?』


『えっ…?…う、うん』


テレくさかった。なんだかとっても。




『ウワサには聞いてたけどなっ!!
ハハハっ!そうかそうか~
アイルがそんな年頃たぁ~なぁ!』




恰幅よく、いつも豪快に笑うソウタさん。


…噂。

ここでもウワサかぁ…(苦笑)



『~いいヤツなのか?』

『ぅ…うん。とっても優しいよ。
よく勉強みてもらったりしてる』



『ほぉ~感心だなぁ♪そうか!良かったナァ
…~しかし、アイルは来年受験だろう?
あまりハメはずさずにな?!』


『ぷっ…ふふっ…はいっ』




時には実父よりも父のようなソウタさんに
思わず頬がゆるむことはしばしばだ。



『アイルいいか~?雄と雌ってぇのはなっ
こうして~』


毎度私をからかうソウタさんに
時々反撃してみたり・・・



『…ソウタさんって…大学一回で受かった?』


『・・・。~たりマエだろオマエ~…
誰に聞いてやがるんだ、ったくオマエ~』



『ふふふっ。その昔…そーたさんは
〃ふりょうの やんきー〃だったって
聞いたことあるから。…あ、ウワサで?(笑)』


『んな!?おまっ…バカ…オレぁなぁ
アタマのデキが違ったんだよ!
アタマのデキがっ!
ったく、どこで んな言葉覚えて~~ブツブツ』


『ふふふふふっ♪』


私をはじめ、スタッフ、ナースが
クスクスと笑う。
とても努力家なソウタさんを
私は心から尊敬していた。


『~~お前も…頑張れよっ アイル!
恋愛も大事だけどな~ご両親も
さぞかし心配してるだろうよ?』

『ウチのパパとママが
私の心配すると思う?(笑)』



『アイル~~…お前なぁ…。
よく曲がらずに育ったナァ~~…
今世紀最大の、まか不思議だぞオマエ~』

『(笑)』


『~…。ん。オマエなら大丈夫だ!
絶対に受かる!じいちゃん顔負けの
良い獣医になれる!頑張れよっ』

『ふふっ。はい!』





こんな日々が当時の私の心配〃日常〃だった。




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