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腐男子恋愛日常-parallel world-

第10章 ~歩の嘘~

真は、苦痛な表情を浮かべて着替えの衣類を床に落とし、僕を突き飛ばす。

「うッ…。」

◇日向家1階・リビング◇

真に突き飛ばされ、リビングの方に移動した。

「ぐッ…がはッ…ハァ…ハァ…!」

ナイフを引き抜き、床に放って真もリビングに入って来る。

「に、兄さん……な…何で…?」

悲しみの表情で、僕を見つめる真。

「真、ゴメンね…。
これしか、方法が思いつかなかったんだ…。」

真の方へ歩み寄り、そのまま抱き締める。

「駄目な兄さんでゴメン…。
でも、真を止めるには…。」

「兄さん、謝るのは僕の方だよ…ゲホッ…ゲホッ…!」

「真…!」

真が苦しそうに、何度も吐血をする。

「僕が、兄さんをここまで追い詰めた…。
兄さんは、人を傷つける事をしない人なのに…。
僕を止めるために…がはッ…ゴホッ…!」

真は、後ろの壁にもたれかかり、その場に座り込む。

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