 
ある晴れた冬の日に
第5章 故郷へ
淳也side
「なんだって!?」
萌音が話す夢の場面は、まさしく俺の体験と一致する。
「……」
「先生?」
放心状態となった俺に、萌音の言葉が続く。
「私が偶然にも舞尋さんと似ていたから、きっと舞尋さんの先生への強い想いが私の中に入り込んだんですね」
「え?」
「なんだか謎がとけたようで、すっきりしました」
萌音は、"舞尋の想い"が自分の中に入り込んであんな夢を見させたと思っているのだ。
だけどそれは違う。
そうじゃない。
「…あぁ、そういう事か。もしかして君、感受性強い方だろ?」
「そうかも」
「お化けとか見やすいんだぞ?」
「キャ〜、やめてくださいよ、もうっ」
「はははっ!」
俺は激しく動揺していた。
無邪気に笑う君は
舞尋の生まれ変わりだ……。
 
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