
スケートリンクと溺愛コーチ
第2章 はじまり
ガチャッ とドアが開く。
ここが、私の夢見ていた場所、Sクラス・・・!
「わあ・・・!」
天井は高く、だ円形のリンクの周りには、段々になった観客席がズラーっとならんでいる。
リンクの側面には、たくさんの会社のマークがならんでいて。
なんのへんてつもないリンクかもしれない、だけど、自分の憧れがつまった場所だからか、キラキラと輝いて見えた。
ふとリンクをみてみると、中央に、もう人が4人集まっていた。
ま、まさか・・・あの4人は・・・!
「あら、新人さんね。私は豊崎紀子(とよざききこ)。このSクラスの総合指導をしています。あなたは、新田柚ちゃんね?」
「は、はいっ!新田柚、中学3年生です!」
わわわ・・・やっぱり、豊崎コーチだあ・・・本物だあ!
彼女はこのSクラスの監督で、自身もフィギュアスケート経験者。確か、2回くらいオリンピックにもでてたはず。
「これからよろしくね。じゃあ、綾子たちも自己紹介なさい。」
「じゃあ私から、さっきも言ったけど、堀北綾子、高校2年生よ。よろしくね、柚ちゃん。」
「次は私ね~。私の名前は鈴河琴音(すずかわことね)。お琴の音ってかいて、琴音です。高校1年生です~。」
「じゃあ次、咲希ね!えっと、加藤咲希(かとうさき)、中3だよー!よろしくね!」
「・・・山里麻友(やまざとまゆ)。中学3年生。よろしくね。」
「はい、皆さんよろしくお願いします!」
あわわわわ・・・やっぱり思ったとうり・・・。
琴音さんは杏莉様のお姉さん的な存在で、咲希さんと麻友さんは杏莉様の幼馴染・・・だったはず。
