
☆激辛H☆初ドライブは危険がいっぱい!?
第1章 星夢
ギギッ…!!ギギッ!!!
その時、車は何かをタイヤに巻き込んだような嫌な音がした。
「ま、政樹君…、前、前…!」
「はっ……?」
薫先輩に気をとられていた俺は運転のことなぞすっかり忘れていた。
「ひっ……!!!!」
すぐ目の前に自販機の光が迫っていた。
このままではあと四秒たらずで鉄の壁にぶつかってしまう。
「ああ、ああ…!!!!」
突然の事態に俺はパニックをおこした。
「嫌だ、いやあ、はやくなんとして…!」
「えっと、えっと…!」
死の恐怖とパニックで指一本動かすことができない。
俺はただ目の前の悪夢の時間を眺めていることしかできなかった。
「・・・嫌だ、私まだ!まだぁ…!」
薫先輩は一瞬の時間の中でそう叫んだ。
